2009/02/03

行政の苦手なこと -地域医療のセミナーから

 先週、都内のK大学で地域医療に関するセミナーが開催された。
いまの医療現場の大変な状況を知ると共に、医療関係者だけで解決しようとしても限界があるなあ、というのが感想。
 そのセミナーの中で、講師が質問に答えるなかでつかったフレーズが記憶に残った。
医療はその地域の人々と連携していかないと強化できない・・という前段で、「行政は、公平性を基準に活動します。その地域の連携を行政がやろうとすると、この人を呼ぶならあの人も呼ばないとマズイ、この団体に声を掛ける以上、あの団体にも声掛けしないと後でクレームになる。 行政は地域を纏め上げるということが苦手です。」と話をしていた。
 成る程行政は「公平」「機会均等」というところに目が行く。勿論本音と建前を使い分けるのも行政ではあるが、少なくとも公的な活動をするときには公平という建前を前面に出す。「そうしないと後で問題になるよ。」ということだろう。 ちなみに同講師によると、NGOであるとか、地域のカリスマ的指導者がその地域を纏め上げるのが実態だそうだ。
 苦手なことを行政にやらせようとしても無駄だろう。